埼玉県さいたま市大宮区 | 許可・経審・入札の専門事務所

CLA川﨑行政書士事務所

2020年5月21日 更新・新着一覧

建設業法の改正

今年(令和2年)の10月に、改正建設業法が施行されます。

今回の改正は、許可実務において、非常に影響のあるものとなります。

これまで、改正の具体案が発表されていなかったのですが、ついに、パブリックコメントの対象として改正省令案概要が発表されました。

https://search.e-gov.go.jp/servlet/PcmFileDownload?seqNo=0000202101

大きく分けて4つの改正点(経管、承継認可、経審W点、監理技術者講習)がありますが、特に大きな経営業務の管理責任者要件の改正について、現時点での省令案を紹介します。

★経営業務管理責任者要件の大改正

今後は、「組織における経営業務管理体制」を要件とし、下記の通りになる見込みです。


経営業務の管理を適正に行うに足りる能力を有するものとして国土交通省令で定める基準は①及び②の要件を満たすものとする。

① 適切な経営能力を有すること

適正な経営能力を有するものとして、下記の(イ)又は(ロ)のいずれかの体制を有するものであること。

(イ)常勤役員等のうち一人が下記の(a1)、(a2)又は(a3)のいずれかに該当する者であること。

※常勤役員等:法人の場合は常勤の役員、個人の場合はその者又は支配人をいう。以下同じ。

(a1)建設業に関し5年以上の経営業務の管理責任者としての経験を有する者

(a2)建設業に関し経営業務の管理責任者に準ずる地位にある者として5年以上経営業務を管理した経験を有する者

(a3)建設業に関し経営業務の管理責任者に準ずる地位にある者として6年以上経営業務の管理責任者を補助する業務に従事した経験を有する者

(ロ)常勤役員等のうち一人が下記の(b1)又は(b2)のいずれかに該当する者であって、かつ、当該常勤役員等を直接に補佐する者として、下記の(c1)、(c2)及び(c3)に該当する者をそれぞれ置くものであること。

(b1)建設業の財務管理、労務管理又は業務運営のいずれかの業務に関し、建設業の役員等の経験二年以上を含む五年以上の建設業の役員等又は役員等に次ぐ職制上の地位における経験を有する者

(b2) 建設業の財務管理、労務管理又は業務運営のいずれかの業務に関し、建設業の役員等の経験二年以上を含む五年以上の役員等の経験を有する者

(c1)許可申請等を行う建設業者等において5年以上の財務管理の経験を有する者

(c2)許可申請等を行う建設業者等において5年以上の労務管理の経験を有する者

(c3)許可申請等を行う建設業者等において5年以上の運営業務の経験を有する者

※(c1)(c2)(c3)は一人が複数の経験を兼ねることが可能

② 適切な社会保険に加入していること

健康保険、厚生年金保険及び雇用保険に関し、全ての適用事業所又は適用事業について、適用事業所又は適用事業であることの届出を行った者であること。


★ポイント

●他業種の経験(6年)が撤廃され、どの業種であっても建設業役員であれば、5年となる。

●社会保険の加入が要件化。ただし、9月30日までの申請において、未加入の場合は、5年後の更新まで従前の例とする

(建設業法及び公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律の一部を改正する法律附則2条2項)

●(b1)+(c)・・・

建設業の役員5年経験があるにも関わらず、申請時の確認ポイントだった、工事施工実績60か月分が揃えられないで断念していた申請者であっても、「建設業の財務管理、労務管理又は業務運営のいずれかの業務」の経験があれば認められる余地が出てきた。

(b2)+(c)・・・

建設業でない業界の役員経験3年+建設業役員経験2年でも認められる余地が出てきた。

いかがでしょうか。認められる幅が大きくなったようにも思えますが、省令案の定義が曖昧で、現時点では、申請実務・審査実務で実効性のある制度となるか、不透明です。

パブリックコメントの段階ですから、弊所としても国土交通省に意見を提出し、より実効性のある改正となるよう働きかけていきます。

更新・新着一覧へ戻る