今週月曜日(3/14)、三田共用会議所で、中央建設業審議会(中建審)総会が開催され、その中で経審改正案が公表されました。令和5年1月施行予定です。
配付資料一覧はこちら
https://www.mlit.go.jp/policy/shingikai/tochi_fudousan_kensetsugyo13_sg_000001_00003.html
経審改正案の資料はこちら
001470540経審改正の主な項目は、以下の通りです。
1. WLBに関する取組みの状況(新設) W2~5点
「えるぼし」2~5点 「くるみん」3~4点 「ユースエール」4点
2. CCUS導入状況 (新設) W10又は15点
①全ての元請け建設工事でカードリーダー等設置している15点
②全ての元請け公共工事でカードリーダー等設置している10点
(注意)誓約書の提出と抽出調査等による確認で加点する。
建設業振興基金からCCUS現場登録のデータを提供してもらい調査することを検討中です。虚偽申請が見つかれば処分は必須です。
3. 建設機械の保有状況では、土砂の運搬が可能な全てのダンプを加点対象にする。
4. 「エコアクション21」の認定を加点対象にする W3点
但し、ISO14001とエコアクション21の双方を取得している場合は合算しない。
5. 監理技術者講習受講した年の翌年の開始日から5年間加点可能とする。
ご覧の通り、W点の評価項目が大幅に増えます。その分一つ一つのウエイトが薄まり、現状維持だと、P点が下がる可能性が高いといえます。
また、CCUS(建設キャリアアップシステム)の評価項目がさらに追加されました。
これまでのZ点(レベル3・4の加点)、W10(技能の向上に関する取組に関する加点)に加え3つめの評価項目となります。
このCCUSの評価項目は、
直近事業年度に施工した全ての建設工事(元請工事に限る)において、CCUS上の現場登録及びカードリーダー設置等の就業履歴を蓄積するために必要な措置を講じていること・・・15点加点
直近事業年度に施工した全ての公共工事(元請工事に限る)において、CCUS上の現場登録及びカードリーダー設置等の就業履歴を蓄積するために必要な措置を講じていること・・・10点加点
※経営事項審査は、公共工事を直接受注しようとする建設企業の評価制度であることから、「全ての民間工事において就業履歴蓄積のための措置を講じている(=公共工事ではカードリーダーの設置等を行っていない現場がある)」は加点要件としない。
と要件化しています。
ポイントは2つあります。
(1)「直近事業年度」に施行した「全ての」工事なので、1年間全ての現場で行う必要があります。
例えば、3月決算で、施行直後に加点を狙う場合は、来月(令和4年4月)からの全現場導入が
必要となります。
(2)「全ての」「工事」について、会議場、全建が「数万円程度の扉取替工事も含まれるのか?」という質問をしたところ、国交省担当企画官から「含まれます。 カードリーダーを設置しなくてもスマホなどで登録することも可能です。」という回答があったそうです。
これはなかなか、現場目線でいうと相当ハードルが高いと言えます。
いよいよ、CCUS(建設キャリアアップシステム)の「登録」のみならず「現場運用」が不可欠になってきました。お困りの事業者さんは、CCUS認定アドバイザーでもある、弊所にご相談ください。