【入札】埼玉県の建設工事入札を目指すなら
いよいよ2年に1度の入札参加資格申請の定期申請の時期が近づいてきました。
埼玉県の入札制度においては、次の2つの観点から格付が決まります。
※平成31・32年度の場合
●資格審査数値
県外事業者・・・経営事項審査のP点
県内事業者・・・経営事項審査のP点+「埼玉県による評点(14項目)」
※県内事業者とは、「建設業法に規定する主たる営業所が埼玉県内にある者」
●技術者数
1級相当技術者の人数
土木一式、建築一式工事業の場合は資格審査数値と技術者数により、Ⓐ、A、B、C、Dの5等級に格付されます。その他の業種については、資格審査数値によりA~Dの4等級に格付されます。
県内事業者のみに加点される県による評点の14の項目の中には次のようなものがあります。
★技術者評価点
1級相当技術者ひとりあたり5点、2級相当技術者ひとりあたり2点(上限100点)
★県民の安心・安全評価点
・一定規格以上の建設機械の保有1台につき10点(上限20点)
・県との防災協定締結20点等
★新規雇用(若年者)評価点
34歳以下の技術職員を継続して1人以上雇用 1人につき10点(上限20点)
県外事業者は経審のP点のみで審査されますが、県内事業者は上記のような加点があるため、同じP点、同じ条件でも県内事業者の方が有利となります。
格付要領(平成31・32年度)はこちらをご確認ください
https://www.pref.saitama.lg.jp/a0212/kouji3132/documents/3132kakuduke-youryou.pdf
また名簿に記載されている業者数は、県内:県外=7:3ですが、
実際の契約実績数では県内:県外=9:1となり
やはり県内事業者が多く受注できている傾向があります。
県外事業者は「契約実績数は少ないが、1件当たりの契約金額は大きい」=格付の高い大企業でないと、受注が難しい傾向が見られます。
また契約額上位50件の事業者による契約実績件数で比較しても、
県内事業者は551件(1事業者あたり平均11.02件)、県外事業者は159件(平均3.18件)と、より多くの契約を受注できています。
※下記資料のP1~2をご参照ください。
令和元年度 業種別業者別契約実績
https://www.pref.saitama.lg.jp/a0212/documents/r1_jisseki.pdf
●埼玉県での入札で受注を目指すなら
★県内事業者
すぐには難しいものもありますが、長い目で計画して、経審対策に加えて、埼玉県独自の評点への対策を行うことで、格付をアップし、受注に繋げられる可能性が大いにあります。
・防災協定の締結
・若年技術者や女性技術者の積極的雇用
・1級・2級資格取得者を増やす
・ISO取得など
★県外事業者
県外事業者は大企業以外はなかな厳しい状況にあるので、埼玉県で受注を目指していくなら、本店を埼玉県内に移すことや、分社化して、県内事業者となる選択肢もあります。
ただし会社の経営部分と許可に関わるので、慎重に考える必要があります。
埼玉県での入札参加を希望している場合は、前年の傾向を参考にしつつ、
今後発表される令和3・4年度の格付要領を確認し、申請に向けた準備を行っていきましょう。
埼玉県の建設工事入札制度に関する情報の詳細は県のHPをご確認ください。
https://www.pref.saitama.lg.jp/a0212/pref-nyushin/index.html