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どこよりも詳しい建設業法改正【令和7年12月12日施行:法20条1項、2項、6項、7項】

皆様、こんにちは。

不定期に掲載する、「どこよりも詳しい建設業法改正」シリーズです。

今回の業法改正は、非常に複雑であるものの、影響が大きいので、不定期ではありますが、わかりやすく解説いたします。

今日の解説は、建設業法第20条1項、2項、6項、7項、著しく低い材料費・労務費等の見積禁止についてです。

請負契約締結前、つまり見積段階で問題になる部分です。

「建設業法令遵守ガイドライン(第12版) - 元請負人と下請負人の関係に係る留意点 -」

今日の記事の該当部分はP9~P10です。

まずは、今回の法第20条の新旧対照表を見てみましょう。

2頁にわたって書いてあります。

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詳しく見ていきましょう。



赤字が改正部分です。

1項は建設工事の見積について、追記の改正がありました。

大きな点としては、これまで「見積もりを行う」ことが努力義務でしたが、「見積書を作成する」ことが努力義務に変わりました。

努力義務と言えども書面の作成が必要ということですね。

また、1項に記載の「当該建設工事に従事する労働者による適正な施工を確保するために不可欠な経費として国土交通省令で定めるもの(以下この条において「材料費等」という。)」というのは建設業法施行規則に規定されました。

(適正な施工を確保するために不可欠な経費)

第13条の12 法第二十条第一項の国土交通省令で定める経費は、次のとおりとする。

一 法定福利費(建設工事に従事する者の健康保険料等の事業主負担額をいう。)

二 安全衛生経費(建設工事従事者の安全及び健康の確保の推進に関する法律第10条に規定する建設工事従事者の安全及び健康の確保に関する経費をいう。)

三 建設業退職金共済契約(中小企業退職金共済法第2条第5項に規定する特定業種退職金共済契約のうち、建設業に係るものをいう。)に係る掛金

2項、6項、7項は新設条文です。

2項で「材料費等記載見積書に記載する材料費等の額」(規則13条の12を含む経費、材料費、労務費)は「当該建設工事を施工するために通常必要と認められる材料費等の額を著しく下回るもの」を禁止しています。

「通常必要と認められる材料費等の額」とは、

工事の施工場所の地域性、工事の具体的内容等を総合的に勘案して通常当該建設工事に必要と認められる材料費等の額をいい、そのうち労務費については、建設工事において適正な労務費を確保するための基準として中央建設業審議会より勧告された「労務費に関する基準」(令和7年12月中央建設業審議会勧告。以下「労務費基準」という。)

が指標となります。

労務費に関する基準については、つい最近ポータルサイトができましたので参考にしてください。

「著しく下回る」かどうかの判断は、

通常必要と認められる材料費等の額と当該工事で見積もられた材料費等の額との乖離状況等とその理由や、元請負人と下請負人の協議状況などを総合的に勘案したうえで、個別に判断されることとなります。

この具体的な判断基準は、冒頭の法令遵守ガイドラインはポータルサイトに記載されています。

さらに、「工事の工程ごとの作業及びその準備に必要な日数」については、

「工期に関する基準」(令和2年7月中央建設業審議会勧告)を参考に判断することになりますが、

こちらのサイトに掲載されています。

そして、6項では、「注文者」が著しく下回るような変更を求めることを禁止し、7項では、発注者に対して国土交通大臣又は都道府県知事による勧告対象となることが規定されました。

この勧告対象は、条文の括弧書き部分「当該請負契約に係る建設工事を施工するために通常必要と認められる費用の額が政令で定める金額以上であるもの」に限定されていますが、この金額は建設業法施行令に記載があります。

(法第20条第7項の金額)

第6条の2 法第20条第7項の政令で定める金額は、500万円とする。ただし、同項に規定する発注者が建設業者と締結した請負契約に係る建設工事が建築一式工事である場合においては、1,500万円とする。

今回の見積における改正は、主に資材高騰や人件費高騰に備えた契約前対策となります。

以前に解説した不当に低い請負代金、著しく短い工期は、注文者のみならず受注者側も禁止されるという厳しい内容になりましたが、これらの「不当に低い請負代金」、「著しく短い工期」に判定される前段階、いわば、見積もり段階でも厳しいルールが課せられたわけです。

契約前の見積段階でもこれだけ規制されるということは非常に異例といっても過言ではありません。

現在、建設Gメンの調査が全国でだんだんと増えてきていると思いますが、こちらの調査概要は以下の通りです。

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見積り段階のことも調査に入っています。実際に、この20条に関する指摘が入っていることもよく耳にしております。自社や協力会社においてこのような行為がないかどうか、今一度点検をおすすめいたします。

ご不明点がございましたら弊社でお問合せください。