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行政書士法人CLA

【認可】どこよりも詳しい事業承継認可制度の解説 シリーズ5

こんにちは。

どこよりも詳しい事業承継認可制度の解説、今日はシリーズ5ということで、話していきたいと思います。

今日は吸収分割!

1.分割とその中の吸収分割


シリーズ5では、分割認可、その中でも「吸収分割」の認可についてクローズアップしていきたいと思います。

まずは条文を読んでみましょう。

合併同様、難解な条文となっています。慣れるまでは、弊社があえて赤枠で囲った部分を中心に読んでみてください。

赤枠を中心に読むと、「分割承継法人があらかじめ当該分割について認可を受けたときは地位を承継する」ということになります。

分割とは、会社(分割会社)がその事業に関して有する権利義務の全部又は一部を分割することをいいます。

大きくわけて吸収分割と新設分割があり、

・吸収分割は「株式会社又は合同会社がその事業に関して有する権利義務の

 全部又は一部を分割後他の会社に承継させること」(会社法2条29号)

・新設分割は「一又は二以上の株式会社又は合同会社がその事業に関して有する

 権利義務の全部又は一部を分割により設立する会社に承継させること」

 (会社法2条30号)

とそれぞれ定義されています。

分割において特筆すべき事項(合併等と異なる点)は、労働者保護手続です。

分割は会社法上どのように分割するか(承継の対象範囲はどこまでか)を分割計画書で自由に決めることができる一方、分割被承継法人の労働者は承継先の会社において、労働者の意図しないところでこれまで従事していた業務から切り離される可能性があります。

そこで労働契約承継法に基づく労働者保護手続が定められています。なお、事業譲渡はそもそも個別承継のため労働者についても個々の同意が必要という性質であること、合併はその性質上労働条件はそのまま維持される(分割のように承継元に残る労働者と承継先に移る労働者といった違いがない)ため、労働者保護手続は特に定められておりません。

2.分割の細分化


分割の対価である株式や現金を、承継元会社の「株主」が受領することを分割型吸収分割(人的分割)といいます。

イメージとしては合併の真逆で、「1つの会社を株式ごと分割する」ことになります。この株主は、これにより承継元・承継先双方の株主になり、承継元と承継先は場合によっては兄弟会社のような形となり、企業同士の結束を固める形となります。

一方、分割の対価である株式や現金を、承継元会社自身が受領することを分社型吸収分割(物的分割)といいます。承継元が承継先の親会社になったり、事業の切り離しをしたりなどが考えられます。

3.吸収分割の具体的スキーム


吸収分割はこの図のように分割被承継法人(承継元)の事業に関する権利義務の全部又は一部を分割承継法人(承継先)に分割して吸収させることを指します。例えば、承継元Aの建設部門を分割して承継先Bに吸収させてしまい、Aは運送部門特化、Bは建設部門特化といった形に組織再編するイメージで使われることが多いです。

この点、事業譲渡と酷似していますが、事業譲渡は個別承継(従業員や取引先等の契約を結び直す必要がある等)、吸収分割は包括承継という点で違いがあります。

吸収分割は、主力事業への集中、経営の立て直し(赤字部門の切り離し)等に使われることが多いといえます。建設業以外の事業(兼業)を行っている会社にとって、「吸収分割」は正に将来の事業承継・企業経営においてうってつけの手法といえます。

しかし、合併同様、認可には数多の手続を寸分の狂いもなく実行していく必要があり、きめ細やかな対応が求められます。

吸収分割のことでお困り・お悩みがございましたら、

弊社までお問い合わせください。

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