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行政書士法人CLA

【CCUS】建設キャリアアップシステム、こんな時どうする?

建設キャリアアップシステムとは?


建設キャリアアップシステムは技能者ひとり一人の就業実績や資格をシステム上に登録し、

技能者の能力の適正な評価による処遇改善、工事の品質向上、現場作業の効率化などにつなげることを目的とした建設業界全体での取り組みです。

建設キャリアアップシステムHP

https://www.ccus.jp/

最近では、全国で事業者、技能者数ともに登録が増加しており、「元請から現場に入る為には登録が必要と言われた」「外国人を雇用するために登録が必要だがどうしたらよいのか」など弊所でも登録に関するご質問やお問い合わせが増えてきています。

今回は、すでに建設キャリアアップシステムに登録している方へ向けて、登録後の注意すべきポイントについて解説します。

建設キャリアアップシステム、こんな時どうする?


ここでは、実際にあった事例をご紹介します。

★ケース1★

「事業者の商号、所在地、保険関係の情報に変更があった」

この場合、事業者・技能者それぞれに変更が必要になります。

事業者側の変更は、建設業許可業者であれば、建設キャリアアップシステムの登録と国土交通省の建設業許可データベースが紐づいている為、許可行政庁に変更届が提出されて、2ヶ月程度で建設キャリアアップシステムにも所在地や商号が自動反映されます。

ただし、健康保険や厚生年金の番号等は、自動で変更されませんので、保険関係の番号などが変わった場合は必要書類を添付し、別途変更申請する必要があります。

技能者側の変更は、技能者登録の際に事業者の紐づけを行うことから、「事業者の情報を変更すれば、技能者情報も自動で変わるだろう!」と思いたいところなのですが、「事業者の情報を変更しても、技能者の情報は自動で変更されない」というシステム上の落とし穴があります。

ですので、カードの送付先や緊急連絡先を事業者にしていた場合、個別に技能者情報の変更が必要です。

また技能者に紐づいている事業者情報は、初回登録時の情報のまま更新されませんので、再度紐づけ操作の必要があり技能者の人数が多ければ多いほどとても煩雑です。

★ケース2★

「技能者の情報に変更があった」

・技能者が新たに資格を取得した

・現住所が変わった

・健康診断受診日を更新したい

・改姓のため、氏名が変更した

など、登録内容に変更が生じた場合にも、都度変更申請が必要になります。

技能者の変更申請は、技能者自身が行うか、所属する事業者が代行で行うこともできます。

※ただし事業者が代行で変更申請を行う場合には、技能者がシステムにログインして同意の処理を行わなければなりません。

技能者の登録情報は、作業員名簿等に反映されます。

また今後、カードのレベルアップを行う際にも、建設キャリアアップシステムに登録されている保有資格で各レベルを満たすかの確認を行います。

技能者の情報に変更があった際は忘れずに変更申請を行いましょう。

★ケース3★

「新しく技能者を雇用した、技能者が退職した」

建設キャリアアップシステムのカードは、一度登録すれば、今後建設業界で働いている限りはずっと使用していくものになります。

新規で雇用した技能者が建設キャリアアップシステムに一度も登録したことがない場合は、新たに登録が必要です。

転職前の職場で建設キャリアアップシステムに登録していた技能者であれば、再度の登録は必要ありませんが、技能者IDを新しい職場で引き継ぐための変更申請が必要になります。

技能者が退職する場合は、技能者が次の職場でカードを使用するため、必ずカードを技能者へ渡し、事業者と技能者の紐づけを外すための変更申請を行います。

★ケース4★

「事業者と技能者が紐づけされていなかった」

ケース3に関連して、「事業者登録、技能者登録が完了したのに、自社の所属技能者として表示されない」といったご相談があります。

事業者IDが技能者情報に登録されていないと、紐づけが行われず、作業員名簿作成の際などに自社の技能者として表示されません。

事業者IDを紐づけずに技能者登録をしてしまった場合は、変更申請で紐づけ作業が必要になります。

★ケース5★

「IDやパスワード、セキュリティーコードがわからない」

すべてのケースで重要になってくるのが、「技能者それぞれのID、パスワード、セキュリティーコードの管理」です。

技能者本人が変更申請等の手続きを行う場合も、事業者が代行で技能者の変更申請を行う場合も、必ず技能者IDでのログインが必要になります。

登録後、あまり使用する機会がなくIDパスワードがわからなくなってしまった!

そもそもパスワードを再発行するためのアドレス自体が使えなくなってしまった!

という事は、建設キャリアアップシステムに限らずよくある事だと思いますが、この管理はとても大切になります。

先の話にはなりますが、10年後のカード更新の際にもIDやパスワードは必要になるはずですので、技能者のIDやパスワードをどう管理するのか、退職した場合はどうするのか、を事前に事業者・技能者間でしっかりと決めてルール作りをしておくことが大切です。

弊所では、新規登録時にIDやパスワードの管理のサポートも行っています。

いかがでしょうか。

建設キャリアアップシステムの登録が普及するにつれ、今後このようなケースは確実に増えてきます。

建設キャリアアップシステムで作業員名簿を作成したり、

建退共等の他のシステムと連携して使用したり、といった使い方が浸透してくると、登録後の情報の更新がより大切になっていきます。

事業者登録、技能者登録の新規登録だけでなく、登録後の変更も忘れず行いましょう。

弊所では、事業者、技能者それぞれの登録状況の整理をし、情報の変更申請を行っています。

建設キャリアアップシステムの登録だけでなく、登録後の変更についてもお気軽にご相談ください。

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